これで安心!賃貸契約の知識集

原状回復義務と善管注意義務

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賃貸契約で何かと多いトラブル、例えばマンションなどの集合住宅では、生活している8割の人が騒音問題に悩まされているといわれています。
このような生活騒音はどうしても発生してしまうため、抜本的な解決は難しいです。
さらにマンションを退去する際にも気の抜けないトラブルが発生する怖れがあります。
それは敷金の返還です。
この敷金返還トラブルは徐々に減少傾向にあるとされていますが、いまだに発生しているのが現状です。
ではトラブルのもとになりやすい敷金の性質について確認をしましょう。
敷金は債務となり得る家賃の滞納に対して担保として徴収されるお金です。
当然、家賃の滞納がみられない場合は退去の際に、全額返還されるものとなっています。
ですが修繕費用などといって、敷金の一部しか返還されないケースがあります。
これは「原状回復義務」によるものです。
ですが原状回復義務の本当の意味と違う扱い方で、不当な負担を賃借人に強いるケースがあります。
原状回復義務とは本来、借りていた住宅を、退去時に賃貸契約前の状態に戻すという義務です。
賃貸契約前の状態とは一般に、入居後に設置したものをすべて排除するという意味で用いられています。
エアコンや家具、電化製品など、入居後に設置したものを外すという義務が原状回復義務というわけです。
ですがこの原状回復義務の他に、もう1つ賃借人に科せられた義務があります。
それが「善管注意義務」です。
善管注意義務とは、「賃貸契約者は善良な管理者の注意をもって、その賃貸借物を保管しなければならない」というものです。
賃借人は善良な管理者としての注意を払い、住宅を使用する必要があるということです。
これに反する、例えばクギを使用して壁に穴を空けるといった行為や、冷蔵庫の下に錆びが発生しているにも関わらず放置したためにフローリングに傷みが生じた、などの場合にこの善管注意義務に反した管理者ということになります。
このような場合は管理者である賃借人は、賃貸人より修繕費用の負担を強いられても仕方がないということになります。
ですがこの善管注意義務に該当しない範囲の使用によって、消耗や劣化があっても賃借人は修繕費用を負担する義務はありません。
ここに敷金返還というトラブルの発生する原因があります。
何をもって善管注意義務に反していると判断するのか、その判定にすべてがまかされているからです。
ですが上記にあるような通常使用の範囲を超えていない限り、大半のケースでは賃借人が修繕費用を負担する必要はありません。

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